アベンジャーズを成功させたルッソ兄弟によるアクション大作。バンコク編開始数分の花火をキーにした美しい撮影と格調高いスパイ映画の雰囲気で「あ、映画館で観たかった」と思わせるのは流石。全体的に「最強エージェント対最強エージェント」というマンガ的な構図がとりあえずやれればいいという感じで、あまりポリティカル&シリアスではないというのは気楽に観られていいかもしれない。
けど、今後も続ける前提の第一作としてはエネルギー不足。悪役クリエヴァとの因縁とか、ある人物がずっとキーとなるUSBメモリを渡すくだりも唐突で弱い。一匹狼の主人公が、絆のある師匠やその姪っ子を助けるという脚本なら、もっとエモーションや湿っぽさがあってもよかった。ライアン・ゴズリングはそれがわかりにくいし。
