「事実は映画よりも奇なり」
オムニバス形式で各ゴミ屋敷の住人が登場する本作に、一人不可解な人物がいます。
恋人がいる小学校教師の岸田万莉子です。
清掃日当日、武藤十夢演じる岸田の汚部屋から、猫の死骸が発見されるのです。
ホラーです。
彼女だけはそれまでに登場してきた住人たちとは、何かが異なるのです。
それが何かが一切分からないから、ホラーなのです。
岸田は、本作のラストに新しく好きになった人の写真を見せますが、我われには見えません。
しかし、おそらく主人公だと推定できます。
では、岸田の恋人とは別れたのでしょうか?
もしかしたら、また汚部屋に戻ってしまったかもしれないその中に、埋まってるかもしれません。
というのも、一切描かれないので。
ゴミ屋敷の住人の心理は、我われが想像するよりも遥かに深淵で、何人も立ち入ることはできないのかもしれません。
もしかして近所のあのゴミ屋敷に・・・ホラーです・・・。