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セックス・アンド・ザ・シティ2のseckeyのレビュー・感想・評価

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“SATCが好き”というと大半の男女から偏見を持たれそうで抵抗あったし、きっとゴージャスな世界の住人に価値観塗り替えられそうで、これはフィクションなんだって観ていられる自信がなかった。
しかし巡り合わせや引き寄せというものは本能なのか、またしても今の私にぴったりだった。
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今回は特にシャーロット。
お家でお菓子作りをしているシーン。泣き止まない娘と好奇心旺盛な娘二人に、色んな気持ちがグチャグチャになったシャーロットのあの表情。強くいられない自分を一番責めているように見えて、とてつもなく切ない。
アブダビにて、同じ母であるミランダとのぶっちゃけトークもそう。”我が子を愛しているのにこう思ってしまう”という矛盾した自分に責められていた。
シャーロットの心からの誠実さ・優しさが、よりそうさせるのかな。改めて子を持つこととは、半端なものじゃないと覚悟をする。
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そして、キャリー。
昔はわからない女だ、と思った。年相応じゃないなとも思っていたけど、今ならわかる。関係が長くなるにつれての距離の取り方、相手の性格や価値観と自分とのちょっとしたズレ、それが積もり積もったときの”気づいたらこんなところまで流されてしまった”感の恐怖。愛は冷めたときではなく、冷めるかもしれないと思うときが一番怖い。
例えばペトロフスキーとの恋。順調だったけど終わってしまった。
あの日-彼の美術館での仕事のお披露目会-他の女なら、自分のことのように喜べただろう。自分のファンが開いてくれたパーティーを断っても、美術館でひとりぼっちにされても、疲れてると言って話も聞いてくれなかったとしても。
キャリーをみていると、恋愛において何がいちばん大切かがよく解る。自分がどう感じたかが一番大切だってこと、恋愛はその感覚を鈍くさせる。例え自分がかなりの未熟者で、誰に聞いても偏った考え方だったとして、もうそれはそれで仕方ないのかもしれない。そんな自分が感じた気持ちは、そんな自分と恋愛している相手ありきの感情だから。それ故に、恋愛は正しいも間違いもないと言われているんだろう。
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私は海外の文化に憧れがあるから、多少贔屓しているかもしれない。そんな多少偏っている私が見たもの・感じたものが私の世界の全てだから。
お尻を引き締めて、お腹に力を入れて、背筋を伸ばして顎を軽く引いて。お気に入りの服で全身武装して、真っ直ぐ前を見て歩き出したら景色は変わる。そんなタフな女性像はこれからも指針になる。
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私はあの4人が大好き。自然体で、自分に素直でいるためには、悲しいことも受け入れられる強さを持っている女たちが!
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