ペコ

アキラとあきらのペコのレビュー・感想・評価

アキラとあきら(2022年製作の映画)
4.0
原作小説も未読。ドラマ版も観ておらず。金融業界の話なので話についていけるか不安でした。
しかしそんな不安はどこへやら。さすが池井戸潤!128分で見事にまとまっており、金融経済をよく知らない人でも人間ドラマにどっぷり見入ってしまいました。業界用語はチラホラ出てきますが、図なので説明してくれたおかげで分かりやすい。生まれも育ちも違う「アキラ」と「あきら」が大手銀行に入社し、それぞれの困難い立ち向かっていく姿は非常にドキドキワクワクさせられました。銀行という戦場で切磋琢磨して成長し、社会人として、人間として、2人のアキラが成長していき、そして1つの目標に向かって挑んでいく展開も楽しめましたし、自分の欲だけで生きるような叔父たちもリアルでした。優しさだけでは仕事は成り立たないと江口洋介演じる上司の“確実性!”という言葉も共感してしまう。池井戸作品らしく観終わったあとの爽快感!
人を妬んだり、人と比べたり、人を潰したり…生まれ育った環境は変えられないかもしれないけれど、運命は自分で変えられる。僕も組織で生きる人間の1人として、この映画から諦めてしまいそうになっても立ち向かう勇気をもらいました。銀行員って大変だなぁ
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