サトシ

渇水のサトシのレビュー・感想・評価

渇水(2023年製作の映画)
3.3
髙橋正弥監督、河林満原作、白石和彌企画プロデュースの2023年公開映画。
舞台は群馬県前橋市。
日照り続きの夏休み、給水制限となり県内のプールは全て営業中止になっている。
市の水道局に勤める岩切俊作は、同僚の木田とともに毎日水道料金が滞納する家庭を訪ね、水道を停めて回っていた。
岩切自身、妻、息子との関係はうまくいかず別居しており、どうすれば良いのか分からず変わらない生活を送っている。
とある日に、岩切は二人きりで家に残された恵子と久美子の幼い姉妹と出会う。父は蒸発、一人で姉妹を育てる母もいつ帰ってくるか分からない。1週間の猶予を伝えて支払いがなく、最後のライフラインである水を規則に従い停水を行う・・・。

[キャスト]
岩切俊作:生田斗真
木田拓次:磯村優斗
小出有希:門脇麦
岩切和美:尾野真千子
小出恵子:山﨑七海
小出久美子:柚穂
宮藤官九郎、池田成志、宮世琉弥、吉澤健、篠原篤、柴田理恵、森下能幸、田中要次、大鶴義丹など共演しています。

とても地味な作品でした。
生田斗真は最初から市の職員のプロフェッショナルと思って観ていましたが、予想外の展開でした。自宅では風呂に水を貯めて、顔を洗ったり向日葵に水をやったりと仕事の影響から水に関しては節約をする地味な生活です。妻、息子に愛想をつかされてしまいましたよね。ベビースモーカー設定でしたが、本当にタバコを吸っていないシーンもありちょっと違和感もありました。磯村優斗は優しい性格で安心感を与えてくれます。仕事場でフロアに上がってこなかったのは、どうしてなんでしょう。いつも車でのシーンばかりでした。門脇麦のどうしようもない母親役は真骨頂でした。完全に飲み屋の仕事していると思っていましたが、予想を裏切られました。結局、子供は捨てられてしまうんですね。生田斗真が拘置所から出てきてアイスを車から出してくるシーンは、凄く違和感がありました。待ち構えているにしては、いつ来るか分からないのでアイス買ってくる筈ないですからね。絶対に溶けています。小出姉は妹の為とはいえプールに勝手に入るのが、良しとされていました。あと生活の為なら、万引きをしても、よそ様の家に勝手に侵入して水を取っても、仕方ないよなと思わせるような描き方がどうも好きになれませんでした。宮世琉弥が1番イライラさせられましたのでハマり役だったのでしょう。ハッピーエンドで終わらせたのが救いでした。
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