あらゆるライフラインの中で滞納しても、一番最後まで切らずにいるのが〝水〟って聞いた事あります。
災害時でも、水を飲んで生き延びたって例もある位に大切な水。
日照りが続いて水路がカラカラになってるのを見ると、不安になりますもん。
市役所の水道課で水道代を滞納している家庭に出向き、納入を促し応じなければ供給栓を閉めていく、担当の岩切(生田斗真)と後輩、木田(礒村勇斗)。
快くすんなり払う人なんていなくて、もれなく文句タラタラ言われるん分かってるから、この類いの仕事をされてる方に頭が下がります。
「帰れ!」って出て来もしない婆さん。
私やったら、「はい、帰りまーす。」って良心の呵責も無く、速やかに栓閉めよう。
後は野となれ山となれ。
見過ごせない家庭があり、開けっぱなしの部屋でネイルを塗ってる小出有希(門脇麦)は、姉、恵子(山崎七海)妹、久美子(柚穂)を置いて度々仕事に出るいわゆるネグレクトの母です。
岩切自身も、幼い頃に愛情を受けて育っていなかった様で、そんな事もあり家庭も上手くいっておらず、妻は息子を連れて実家に帰っているのでした。
出て行ったきり、娘に顔も見せずに荷物だけ取りに来て再び出掛ける母、有希。
水道を止められ、近所の庭先で勝手に水を汲んだりスーパーで万引きしたり、ギリギリ踏ん張ってる姉妹。
たまたま見た岩切が恵子を連れて、公園の水をぶちまけた時、ちょっとワクワクしました。
もし、私が木田やったらアハハ〜って笑ってそうですよ。
人間、あんまりギリギリまで頑張らなくてもいいよ。
それって異常な状態だから。
ラストは、予定調和で少々拍子抜けしたと同時に、もう1人の私が早よ帰って来いと思いました。