試写会レビュー。
まさに新体感ビジュアルファンタジー。CGを駆使するも違和感なく世界の中に存在している。何話もあるCLAMP先生の原作をぎゅっと映画に盛り込むとどうなるのかと思っていたが、原作然り蜷川監督のメッセージ性が強く感じられたことやキャラクター達のそれぞれの見せ場がしっかりと描かれており情報過多ともとれるほど大満足の内容だった。蜷川監督の凄いところは、見れば見るほど隠れた面白い設定が見つかることである。二度三度と見ることでさらに発見があり、蜷川作品がどれほどの熱量で作られたのかも知ることができる。見る者を没入させてしまうこの感覚はまさに芸術作品に触れている時の感覚。なぜか蜷川作品は触れ終わった後に背中をポンと押されたかのようなじわっとした温もりを感じるのだ。作品に込められたメッセージは言葉としてというよりも感覚として体の中に入ってくる。構想10年での完成がこのタイミングだったというのは必然だったのか・・・と思うととても運命的。この時代だからこそ響くメッセージが込められています。多くの人にこの作品が届きますように。
