秋のコーラ

メタモルフォーゼの縁側の秋のコーラのレビュー・感想・評価

メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)
4.3
好きを貫け!!
今年、『ハケンアニメ!』『さかなのこ』でも、これでもかと投げ掛けられたメッセージ。
ただ、この2作品において、主人公が成功してるから良い話になっているものの、これでもし失敗したらどうするの?と少しモヤモヤしていた自分は、本作の優しく寄り添うメッセージ性に底はかとなく爽快な気持ちになれました。
好きになることに、程度も、年齢も、更にはそれに伴う結果も関係無い、という当たり前のことが描かれて本当に良かった

また、出演陣も素晴らしいの一言。
古川琴音の存在感が凄まじいのはいつもの事。宮本信子の可愛らしい老人演技も最高。
特に自分が感嘆したのは、芦田愛菜の圧倒的なヒロイン性。オシャレに気を遣わない服装で、リュックを背負って全力で走るだけで、画になり過ぎる!恐らく彼女主演で無かったら、本作の説得力はかなり低かったと思います。





⚠️以下ネタバレ




自分としては、結局うららと雪がコメダ優を認識しないで終わる方が、普段の些細な努力がもしかしたら知らない内に大なり小なり影響をもたらしているかもしれない、というメッセージに説得力が増すのでは、と感じました。
それを差し置いても、雪が幼い時に成し遂げられなかった、憧れの漫画家に気持ちを伝える行為を年老いてから達成出来た、ということに純粋に感動しました。
秋のコーラ

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