マサミチ

ハケンアニメ!のマサミチのレビュー・感想・評価

ハケンアニメ!(2022年製作の映画)
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正直侮っていました。単なるアニメ業界の内幕を描いたオタッキーな映画ではありません。モノを表現して誰に対して何を伝えたいか、クリエイティブの根幹をストレートに描いた今年上半期邦画のダークホース的1本だと思う。素晴らしい出来栄え。

吉岡里帆演じる不器用な新人アニメ監督が個性的なスタッフたちを舵取りしながら、天才と称される中村倫也演じる売れっ子アニメ監督に立ち向かうとゆう分かりやすい構図。

とにかく台詞がいちいち突き刺さる脚本が素晴らしいですね。ガムシャラに生きていた自分自身の若い頃を思い出したりして。

モノを作っていく作業はもちろんビジネス的な側面もあるのだけれど、やはり作り手が自分はこうしたいんだ!とゆう強い気持ちが無ければ相手に届かないんですよね。

吉岡里帆はどんな役でもあまりに自然に違和感無くスっとハマって演じられるから、逆に過小評価されているように感じられて仕方が無い。はっきり云って日本の20代女優の中でトップクラスの演技力の持ち主だと思う。

柄本佑演じるクールでシビアなプロデューサーも出色でしたね。でも会社とクリエイターとの板挟みになりながら、ちゃんと作品の事を誰よりも考えている熱いものを胸を内に隠しているキャラクターでしたね。

良い作品を観せて頂きました。オススメします。

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