頭でっかちなだけのオタク文化そのものを揶揄しているテーマだな、とも受け止められる。
類まれな数学の才能を持ちながら素行の悪さで他者を傷つけ自分を傷つけカラに閉じこもるウィル。
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厳密にはこの映画は日本初のカラー映画ではない。
国産カラーフィルムを使って撮影した初めての日本映画。
高峰秀子の自伝「わたしの渡世日記」によれば現場は相当大変だったそうで、>>続きを読む
小津安二郎監督のダークサイドですな。
京都を穏やかに映すいつもの小津調と思って観ていたら、思いっきりヘヴィなストーリー展開に。
何より観てる人をドン引きさせるのは山村聰の田>>続きを読む
高峰秀子さんの自伝エッセイ「私の渡世日記」を読んでいて、作品を追いかけようと思い興味を持って鑑賞。
NHKの朝ドラ「ブギウギ」も観ていたので笠置シヅ子さんとの共演も興味深い。
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おそらくはヒッチコックの【めまい】のイメージが監督にあったはず。
殺人犯の女を愛してしまった諜報員とゆうプロットは良いんだが、愛してしまって、さて2人はどうなる?の先を見たいのに消化>>続きを読む
なんとも設定がややこしいサスペンス映画。
10年前の銀行強盗で仲間にパクられた宝石を奪い返すために、精神病棟に入院しているその仲間の娘が記憶しているナンバーを訊き出すために、その娘の>>続きを読む
ベタで綺麗なお話は別にいいのだが、波瑠が抱えていた"謎"が特にサプライズとゆうほどでもない真相なので拍子抜けした。
キャラの使い方にしても桐谷健太と浜野謙太の同僚の扱い方がウザったく>>続きを読む
泣かせよう泣かせようと踏ん張り過ぎるとかえってあざとくなる典型例。
血の繋がらない兄と妹の設定をまるで生かしていないし、不幸な育ちをしたわりには明るく振る舞いすぎるのもリアリティが無>>続きを読む
ファンタジーとしては妙にリアル寄りな所が引っかかる。
もっと泣かせる手法としてコテコテに持っていった方がこの手の映画としては成功したと思う。
例えば主題歌の柴咲コウによる「>>続きを読む
山田洋次監督による藤沢周平三部作の中では自分は【隠し剣・鬼の爪】が一番好きなのだが、世間ではこちらの方が評価が高い。
ひとつには若い頃から東映京都で時代劇に出てきた真田広之の侍の所作>>続きを読む
ボクは矢口史靖監督作品が大好きなんですよ。
スタイルは全然違うんですが、ジム・ジャームッシュ監督作品に通じる感覚、観ている観客を自然と心地よくするムードが上手いんですよ。
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交渉人vs交渉人と宣伝されているけど、むしろ盾籠ったサミュエル・L・ジャクソンを強硬に射殺しようとしているのはシカゴ市警で、別地区の交渉人のケヴィン・スペイシーはだんだんと怪しいと気づき始めて>>続きを読む
公開当時の若い頃に観たのでそれなりに思い入れある作品なのだが、考えてみたら変な話だ。
敵はIRAの過激一派で、彼ら彼女らはあくまで英国を敵視しているわけで、それを弟をライアンに殺害さ>>続きを読む
旦那が酷すぎると思って、江口のりこに著しく感情移入してしまい冷静に観れなかった。
日常の些細な感謝とか労りとか如何に大切か。
家庭の家事や姑の世話などそつ無くこなす主婦に否>>続きを読む
海女さんとクライムアクションを掛け合わせるとゆう新機軸に70年代のレトロ感覚を纏わせた奇妙な作品だと思ったがこれがなかなか面白い。
搾取される側が愛憎入り乱れながら敵にやり返してゆく>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
男が妻を橋から突き落として殺したとされるある殺人事件の裁判。
身重の妻が出産間近の陪審員2番は犯行の状況を訊いて驚愕する。
あの日その場所に俺はいた、そして車にぶつかったの>>続きを読む
感動した。新たなクリスマス映画の秀作として記憶されるだろう。
時代設定の1970年のアメリカの寄宿学校の問題児なら仮に退校処分になれば陸軍学校に入れられてベトナム戦争に従軍させられる>>続きを読む
昨日の一報から悲しい気持ちを引きずったまま観ましたね。
でもスター女優さんが羨ましいのは輝いている瞬間をこうやって記録しておける事ですね。
婚約者を亡くした女性がその婚約者>>続きを読む
ところどころ心情が分かりにくい部分もある。
子供を車で轢いてしまう佐津川愛美演じる主人公の親友、そもそものきっかけを作ったのはこの人なのに、終盤でまるで他人事のように面会を来て真実を>>続きを読む
落ち着いた佇まいのある映像が素敵な逸品。
【キミを想いバスに乗る】もそうだったが、イギリスは島国で思い切ったら歩いて北から南へ行けると考える人が多いのだろうか?
ガンを患い>>続きを読む
かつて通っていたシナリオ学校時代を思い出しましたよ。
こんな奴いたなァ。才能に溢れていて、負けてたまるかと必死にこっちも頑張って、仲良くなって共作もしたけど。
何かしら夢を>>続きを読む
じんわりと沁みる大人の映画。良かった。
淡い初恋が成就することなんて現実にはなかなか無いのは分かることで、この2人は再会する必要はなかったのかもしれないけど、けど過去を見つめて一時で>>続きを読む
もう繰り返し何度も観ている映画だが、舞台設定と画面の充実度が半端ないので再鑑賞に耐えうるんですよ。
空っ風吹き荒ぶ上州の一つの宿場にヤクザが二組。そこにふらりと現れた凄腕の素浪人。>>続きを読む
カウリスマキの映画はほろ苦いバーボンのようでね、タイトルのように枯れ葉のような踏んだらすぐにバラバラに壊れそうな弱い人間たちを彼独特のぶっきらぼうなタッチでいて、また繊細に映し出すのだ。
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こうゆう教師いるよね…。正論バカと云うか、自分が正しいと信じ込んで突き進むうちに周りを混乱に巻き込んで収拾がつかなくなっていくパターン。
移民受け入れが進んでいるドイツだからこそと云>>続きを読む
数年ぶりに再見したが、前半のほぼ権藤邸の室内のみで描かれるドラマ展開の緊張感と密度の濃さ、人物の出し入れの上手さに改めて感嘆した。
ほとんど完璧に近い重厚なサスペンス映画で、唯一欠点>>続きを読む
普通に観るとプロットも凝っているし面白いが、黒澤映画としては脚本にアラが目立つ。
主人公の西(三船敏郎)のラストの破滅を招いたのは、悪の親玉の公団副総裁の岩渕(森雅之)の娘の佳子(香>>続きを読む
映画的な脚色もあるだろうが、作品の出来栄えの前に昭和32年当時の時代色、特に人々のあまりの周りに対する警戒心の無さに驚いてしまった。
横浜から走り始めている列車にいきなり飛び乗るし、>>続きを読む
この【羅生門】の初見は黒澤映画を追いかけて観始めた1990年頃でしたね…。
当時は黒澤明監督がアメリカのアカデミー賞特別名誉賞を授賞して式典にスピルバーグとルーカスを従えて現れました>>続きを読む
天下の鬼才ジョン・カーペンター監督作品にしては可もなく不可もなくな仕上がり。
もっと田舎町に忍び寄る不穏な空気を抱かせるキャメラワークにこだわったら怖かったのに。
中途半端>>続きを読む
このシリーズもキングコング単独から始まってゴジラが出た時から嫌な予感がしていたが、この作品はお子様ランチもいいところ。
ほとんどコングの別の部族との共食いみたいな話で、人間パートいら>>続きを読む
ヤクザ嫌いな黒澤明がヤクザを否定する映画を作ろうとして逆にヤクザが目立ってしまったとゆう、それくらい黒澤映画デビューの三船敏郎が鮮烈な荒々しい魅力を放っている。
メタンガスが吹き出る>>続きを読む
撮影時77歳のジョージ・ミラー監督のめくるめくシュール極まりない悪夢のようなイマジネーションの連打に驚く。オーストラリアの後期高齢者恐るべし。
無邪気な少女がいかにして怒りの女戦>>続きを読む
「その日は恐ろしく暑かった」のナレーションで始まるこの映画。
とにかくうだるような東京の夏の暑さの描写が目を引く。
この映画の翌年の昭和24年の東京の8月の気温をしらべてみ>>続きを読む
ゴーリキーの戯曲を江戸時代に置き換えて映画化。
ストーリーと云ってもほとんどなく、貧乏長屋に住む住民たちの群像劇に終始している。
ずっと黒澤明と組んできた中井朝一キャメラマ>>続きを読む
1943年(昭和18年)の阪東妻三郎主演のオリジナル版は午前十時の映画祭で鑑賞したが、検閲でカットされた箇所、松五郎が吉岡夫人への想いを告白する場面と雪の中で倒れる場面が無くて、祇園太鼓の場面>>続きを読む