コレどうにも食指が動かず劇場もスルー。長らく未見だったのだが遂に意を決して鑑賞。
見たい気になれなかった理由は2つ。
一つはアニメ業界のブラックな描写を見て居たたまれない気持ちになるのが厭だったから。もう一つはフィクショナルに描かれるであろうアニメ業界の描写に耐えられそうに無かったから。
それでも高く評価してる人は多いみたいだし最終的にはスカッとさせる構成なのだろうと思ってみたら…。
…思った通りの受け付けない内容で辟易したわ…
主役の吉岡里帆が新人アニメ監督。アニメ会社の就職時から売れっ子監督（中村倫也）への勝利を願っている。
吉岡を担当する、仕事に厳しい冷血漢あるプロデューサーに柄本佑。中村倫也に振り回される女性プロデューサーに尾野真千子。
まず、主人公が目標とする監督に“勝負を挑む”という図式が違和感バリバリで、その違和感が最後まで消えることが無かった。
そもそも監督が「他の監督に勝利する」なんて言うわけ無いじゃん！！！！！！
対立構造を持たせ盛り上げる要因が必要だったからこういう設定を設けたのだろうが…フィクションだからこそこのリアリティが大きく欠落する設定が気持ち悪かった。
しかも主人公のは、自分がかつて夢を見たアニメにように誰かの心に刺さる作品が作りたいという別の感情も持ってる。
それは良いが“誰かに作品で勝利する”と“誰かに刺さる作品を作る”が最後までイコールにならなかった。これ、脚本としておかしいじゃん。
脚本がおかしいからキャラの不快さが結局晴れることが無かった。柄本佑の厭なキャラが厭なまんま終わった感じ。
君の名は等でアニメが流行ったからこういう作品を作ったのだろうが…
主人公はコミュ障でライバルはワガママ。どっちも社交性が無いキャラ付け。結局オタクをこういうステレオタイプにしか描けないんだなぁ…結局この映画の制作陣ってアニメが好きじゃ無いんだろうなって容易に想像がつく。
2時間見るのがしんどかったし、正直終盤は早送りした。
この映画に対し押井守がボロクソの批評する2時間なら見てみたいよ。
