このレビューはネタバレを含みます
利用され搾取され、運命からも見放された貧者の話、としか思えない
スィルヴィアがあれほど強く子を求めたのは、ひとえに愛する父のため家のため
夫への愛情、ましてや小娘の人生など彼女にしてみれば取るに足りないことなのだ
富める者の非情さ傲慢さはいつも不愉快なこと極まりないが、世界の一部はこういう仕組みで成り立っていることを否定はできない
イレーンはスィルヴィアに目をつけられさえしなければ、たとえ困難はあったとしても自立して好きな道を歩めていたかもしれない
未来を摘み取るという行為は、どんな仕打ちより残酷ではないか