樺太柳葉魚

RRRの樺太柳葉魚のネタバレレビュー・内容・結末

RRR(2022年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

ラーマ兄貴、毒蛇に咬まれ、恐らくは死を覚悟した状態でアクタルの所に向かってるでしょ。アクタルに全てを打ち明け、意志を引き継いで貰おうとしたのか、ただシータに自分の死を伝えて欲しかったのか。そしたら思いがけず、アクタルに解毒して貰い、助かる事に。アクタル、親友で弟で、更に命の恩人にまで昇格したのに、同じタイミングで自分が探していた男、捕らえるべき相手だと知るわけじゃないですか。なんて鬼畜な展開。アクタルに水を掛けられて濡れた状態なんですが、この水(汗かも)が涙に見えて堪らない。たぶん、そこまで計算したんだろうラージャマウリ監督。ラーマ兄貴だけでなく、観客も感情が大混乱ですよ。そんな中で自分の正体を明かすビーム。ずっと打ち明けたかったであろう秘密を、やっと口に出来て、すっきりした表情ですよ。ラーマ兄貴は毒のせいでまともに話せず、ビームを問い質すこともできない。清々した表情で立ち去るビームと、感情ぐちゃぐちゃなラーマ兄貴の対比が、何かこう言ってはなんですが、ちょっと笑える。RRRって妙に可笑しい。超絶シリアスなシーンに絶妙な笑いが紛れ込む。鞭打ちの後、倒れたビームを抱き起こし、顔に触れるラーマ兄貴。ビームのほっぺがムニムニ。何その可愛い感じ。ちょっとほっこり。ラーマ兄貴だけでなく観客の感情までもが坩堝と化す。何回観ても飽きない。
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