このレビューはネタバレを含みます
見たいものが見れてとても満足。
話が途中まで綺麗に組み立てられすぎているし、絵が綺麗すぎるしラーマがカッコ良すぎる。
ところどころでオマージュっぽい構図で撮られているところもいい意味で笑ってしまった。
ただ、最後らへんは（そうはならんやろ、争いは新たな争いを生むぞ）と思った。もしあのインド総督の姪のあたりの描写を腹落ちできるようにしてくれればもっとよかったなと思う。でもまだインドの国民感情はあれぐらいやらないと気が済まないのかもしれない。
個人的にシャン・チーもブラックパンサーも好きだけど、第三世界が存在感を示していく物語はその国自身が作らないと意味合いが半減すると思っているので、その意味でよかった。ただ、勧善懲悪の現代の神話を作る本作はとっても成功してると思うけど、本当はリアルな共存の気配も残してくれると、インドってすごいだろ以上の見識が滲んでもっとよかったのになと思ったりする。すごく日本的な感想かもしれないけど。
（オマージュ元の映画がインド映画が打ち倒すべき相手という意味なのかなと思ったりしたけど、ラーマの旅だちのシーン、なんとなくもののけ姫っぽかったな…と。もしかすると日本も敵対的な対象に入れられてるのかもしれないけど、考えすぎかもしれない。）
