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百花のtomyのレビュー・感想・評価

百花(2022年製作の映画)
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川村監督とスタイリストの伊賀さん登壇の試写会に当選したので、一足早く鑑賞
 
川村さんは、以前大学の授業のゲストとしてお話ししてもらった時に知り、物凄く思考が繊細で深い方だなという印象を持っていた

その時にも、本作をつくるに至った経緯だったり、アプローチの方法だったりを聞いていたので、より深く楽しめたんじゃないかと思う

何年か前、自分も認知症の方に話しかけられて、道を聞かれたことがあるんだけど、自分がどうしてここにいるのか、どうやってここまで来たのかとか、いろんな記憶が曖昧で、またやってしまった、すいませんと何度も言われて、自分自身狼狽してしまった記憶がある
川村監督も祖母の認知症を経験したことで、今回の作品を作ることになったようだけど、身内が自分の存在を忘れていく様子を見て、彼女の脳の中ではどんなことが起きているんだろうと感じて、深掘りしていくところは生粋のクリエイターなのだなと
本作を自分ごととして見た時、自分だったら受け入れられない気持ちの方が大きいんじゃやないかと思う

監督本人も仰っていたように、余白を堪能できるようなつくりになってるから、是非集中して作品と向き合うことのできる映画館で見てほしいし、自分も公開されたらまた行こうと思う
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