ゆーこ

百花のゆーこのレビュー・感想・評価

百花(2022年製作の映画)
4.2
苦しい現実が美しい映像と音楽で、何とか受け入れられた。過去と現在の切り替わりの表現も素敵だった。母百合子の脳内の戸惑いが映像で表現されていて、見ていてとても苦しかった。終始苦悩している泉の表情が、終盤に母百合子と一緒に過去を思い出すシーンで涙を流し、少し救われる表情になっている気がした。映像の撮り方で心情がとても伝わるのが良かったが、少し酔ってしまうのが残念。震災のシーンもあるので、注意が必要。私の祖母が認知症で、徐々に話が噛み合わなくなる経験をしているので、劇中の母百合子と泉のやり取りが出来なくなっていく様がとてもリアルで、胸を締め付けられた。また何年後かに見ると感じるものも変わってくる映画なのだと思う。この映画を今見られて、とても良かった。
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