ツクツクボーシ

屋根裏のラジャーのツクツクボーシのレビュー・感想・評価

屋根裏のラジャー(2023年製作の映画)
3.7
イマジナリーフレンド第二の人生みたいな映画。想像力や想像の友達に未来があるかというと…ある時もあるかもという感じなのでどっちかというと彼らが死や無に還ることを受け入れる準備の話に見える。どうしても「トイ・ストーリー」を想起するな。残酷なんだが、イマイチ伝わらない。

いかにも難易度の高そうな企画。キャラクターで売るでもなく、名作の映画化みたいに言うには知名度もそんなにあるとは思えない。ジブリのジェネリック版?映像的には力作ではあるだけに、売り方がなんか惜しい感じ。子供が空想する話、としか予告からは受け取れなかった。

脚本的には急に出てくるアマンダの母親のイマジナリーこと犬の「冷蔵庫」にもう少し前フリがあってよいのではないかと思った。エミリーの話から急にとんだ印象。クライマックスの現実と想像が溶解する件をするには、もう少し映画を母親の話にしなくてはならなかったのでは。でも、こう書きつつ母親がアマンダの書付けを見つけて嗚咽するシーンは泣いた。

イマジナリーを食べるミスターバンティングという存在もなんだか良くわからない。悪役なので悪役してますとしか思えなかったな。原作はどうなってるんだろ。

【追記】あの世界にはイマジナリーのマッチングアプリとかないのか?とか余計なこと考えた。
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