『メアリと魔女の花』のスタジオポノック最新作。冒頭にイマジナリーの「説明」から入って、興ざめしてしまった。核の部分を描写せずに、説明で逃げてしまった。加えて、原作ものなので、この原作を選択した時点であきらかになっていたことかもしれないが、主人公がラジャーで、「想像された存在」なので、アマンダや他のイマジナリーを生み出した側の悲しみや楽しみ、葛藤が「他者的」になってしまっているので、感情移入できない。あまり、観たことのない世界観というのは、良いのですが、緊張感も感動も生まれないまま、ラストを迎えてしまった。演出と脚本の問題だと思いますが、もっと多角的に描くと、解消できたのかもしれないが、そういう演出・構成にできなかったのが原因でしょうか。残念。
2023年12月24日＠MOVIX京都Dolby
