ゼロ知識ではさすがにちょっときつかった。完全にファン向けファンサ映画。オープニングのメンバー紹介シーン以外名前を覚えられる機会が一切無かったので、メンバーのパーソナリティを紐付けしていくことは1回見ただけでは無理だった。せめて、メンバーの顔と名前は一致させてから観るべきドキュメンタリー。
メンバーは、何と戦っているのだろう。未熟な部分も含めたリアルショーとして売っている女性アイドルに比べて、顔もダンスも歌も完璧なものをお届けしているように見える彼らのような男性アイドルは、どんな壁が立ち塞がっているのかとても見えずらく思う。そこにあるプレッシャーだったり苦労だったりを想像しながら感情移入して推していくんだろうけど、この映画では肝心のそのドキュメンタリーが無かった。一様に壁は「コロナ」だけだった。
ドキュメンタリー映画は我々の想像を遥かに超えるリアルが必要で、この映画を見ても尚、「裏では色々ありそうだな」と思えてしまうようでは、ドキュメンタリーとしては失格なんだと思う。
唯一JO1について分かったことは、異常なまでにファンを大事にするメッセージを発信していることと、誰もが共通認識で「世界」を目指していること。この２つの説得力をもっと深める映画の演出が無いと、新規ファンをこの映画から取り込むのは難しいかなと思った。
