脚本の偏差値が大分上がっていて、韓国や香港のノワールもののようなウェットな人間関係がすっきりと整理された脚本で描かれていました。
今までのHiGH＆LOWはトンチキ描写がかなり多く「そうはならんやろ」「どういうこと？まあ気にしたらあかんか…HiGH＆LOWだし…」みたいなことが多いんですが、今回はそういうシーンがかなり少なかった気がします。
もちろん細かいところは気にはなるんだけど、急に街が爆発するとか、アメリカや韓国の映画でしかお目にかかれなかった治安の悪い刑務所が出てくるとか、治安の悪い団地で攻城戦が繰り広げられるとか、そういう「！？」となる部分がなかった。いや、HiGH＆LOWにすっかり慣らされてしまったということかもしれませんが…。
それは長所でもあるけれど、翻せば小ぎれいにまとまりすぎているということでもあって、正直物足りなさがありました。
アクションも日本の映画の中ではかなり高い水準を誇っており、これ以上のアクション映画を日本では望めないだろうとは思うものの、今までのHiGH＆LOWシリーズで見てきたアクションの延長でしかない印象。手近な物を盾にしながら前に進むとか、脚立でフェンスをぶち破るとか、「もう見た」という感じ。
今までだったら新しい画が出てきて「まだこんなアイディア出せるの！？」と両手を叩いてキャッキャしてしまっていたのですが、残念ながら今回はありませんでした。ただ、須嵜の身体をひねりながら繰り出される回し蹴り二連発はかなり格好良かったです。足が長い…。
それと今まではなんやかんやでちゃんとした俳優をメインどころに据えていましたが、今回は演技の実力が十分とは言えない人たちがメインどころに起用されていて、画に迫力を感じませんでした。
以下、ネタバレありの不真面目な感想です。
・「ゾンビみたいだからビンゾー」でわろた。なぜ業界人を気取るのか。
・封蝋を嗜むサッチー。っていうか校章でスタンプ作っとんかい！！！！！
・出たー！！！！LDH大好き「海外」！！！！！！！
・露骨なファンサービス。脱ぐ必要あったかね…？サバカン脱いでないだろ…。
・制服のまま釣りに行くんだ…なんかSWORD地区の海とか汚そうだけど何が釣れるというのか。
・轟の画がいちいち強くて最高
・治安の悪い街でロケしたラ・ラ・ランドじゃん！
・この街に生まれたらみんな幼いころから「てっぺん」目指すんす…？
・このやべきょうすけはクローズZEROと同じ世界線のやべきょうすけと思えばいいのか…？
・轟が好きだし轟一派箱推しなので、もっとこの三人のアクションが見たかった。風神・雷神を倒す轟は見たかったし、辻と芝マンの二人のアクションも見たかったし、もっと言うと辻と芝マンは「リベンジマッチだ」って轟と一緒に乗り込んでいってほしかったよ…。
・轟、お前合コン行くんか！？！？！？？！？？！？？！？？？！？！！興味あるんか！？？！？？！？？！？！？
