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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのsuuのレビュー・感想・評価

4.2
エヴァとか押井守とか好きな人は好きそう。
勧善懲悪なわかりやすさを求めている人は楽しめない。

ミッドサマーの会社と知ってガンガンに人死んでく系だったらどうしようかとビビりながらの試写会(ちなみにミッドサマーは怖くてみてないから実際のとこどういう系か知らない笑)

マルチバースってなんだっけな??と思いつつもパラレルワールドや人の思考に入るどうこうみたいな話が好きな人はたぶん適応できる。

こんなに冴えないドン底人生のおばちゃんの何がどう結びついたら世界を救う話になるんだ?と思うもののちゃんと全部回収されていくのでスッキリ。

途中結構いいとこで「あ、完全バッドエンドで終わる系??」と思ったら意外と温かい方向へ転がっていって最終悪くない気持ちで終われる良い映画。

主人公の夫が絶妙に良い。ほんとにふにゃふにゃすぎて頼りない!!と思ったら別の宇宙からきた夫めっちゃかっこいいんだが。

てか主人公もだけど格好が違ったらこんなに違って見えるもんなのかと思う驚き。大女優として成功した世界線(マルチバースって世界線って言うのかな?)なんて同じ人が演じてるのかわからんぐらい違うんだから人生って不思議。

全く違うどの世界線でも最終的には夫(夫にはならなかった世界線もあるけど)によって本当の人生のあり方に気づくあたりがとても良かった。

なんか洋画みた感じがしない不思議な映画。
押井守とか今敏とか庵野秀明とかあの辺の作品みたような感覚。
生物が何も生まれなかった世界線のシーンなんてほんとに洋画か??と思うぐらい。

何となく洋画、邦画、韓国、アジア…って自分のなかで"大枠こういう傾向"というのがあったけどこの作品はどこへ分類したらいいのか分からないような不思議な作品。

「突拍子もないことをするとそれが別の宇宙へ飛ぶためのジャンプ台になる」っていう設定がまじでめちゃくちゃくだらなすぎた笑
その辺に関わる描写がほんとにB級映画クラスにとてつもなくしょーもない&品がなくてそこも個人的には逆に良かった。
めちゃくちゃしょーもない海外B級映画みた気持ち笑

疲れてるときに見ると結構スッキリする良作。
suu

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