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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのFMLのレビュー・感想・評価

2.0
『破産寸前のコインランドリーを
 経営する中国系アメリカ人のエブリン
 国税庁の監査官に厳しい追及を受ける
 彼女は、突然気の弱い夫ウェイモンド
 といくつもの並行世界(マルチバース)にトリップ!
「全宇宙に悪がはびこっている。
止められるのは君しかいない」
と告げられ、マルチバースに蔓延る
悪と戦うべく立ち上がるが…』

あらすじええやん。
予告ええやん。
で、映画館の大画面で観ますやん。
もちろんIMAXですやん。
ほならね、クソつまらんかったんですわ、これが。

普通の、平凡な、一般人が壮大な戦いに巻き込まれる系の映画がすごい好きで
もう、主人公が普通であればあるほどおもしろいわけよ
で、この映画のレビューをいろいろ観てるとクレヨンしんちゃんみたいなノリって言ってる方が何人かいて
クレヨンしんちゃんってまさに、普通の家族がハチャメチャドタバタ笑いあり涙ありの冒険に巻き込まれる系の理想系やと思ってて
それをハリウッドの大作で観られるなんてって、勝手に喜んじゃってて

まぁー、駄作を観るたびに、過度な期待はやめようって言い聞かせてるけど
やっぱ期待しちゃうよな。
だって、予告とあらすじめっちゃおもろいねんもん。
これは映画館の大画面で観るべきってすげえ確信しちゃったんやもん。

家族"が"ドタバタに巻き込まれるのはいいけど、家族"の"ドタバタに世界を巻き込むのはやめにしよーぜ、そろそろ、なぁ?
で、巻き込むだけ巻き込んで家族愛!みんな仲良し!めでたしめでたし!
みたいなやっすい感動で終わらせるのもやめにしよーよ、ねぇ?
(一応言っとくけど、この映画は微妙にはずしてきてるからネタバレにはなってないよ)

散々なことを言ってるが、良いところもないことはない
ミシェルヨーの、普段の姿と別の世界線での煌びやかな姿のギャップ
ここは素晴らしい
それ以外の世界線がことごとく微妙なのと、それらの世界を何回も見せすぎで特別感が薄れてしまっているのがもったいない
手がソーセージの世界線なんかしつこすぎるよな。
おそらくあれは、ギャグのようでギャグじゃないんだろう
例えば"手がソーセージの世界線の人間"からすれば"この世界線の人間"の手、すなわち5本指は奇妙で滑稽に映るはず
その違和感を描きたかったんじゃないか
いや、それを踏まえたうえでつまらんねんけど。
でっかいち○ぽ振り回して戦うとか、ケツに固いオブジェ突っ込んだまま戦うとか、ち○ぽ丸出しで戦うとか、あー、思い出しただけでつまらん。

まぁテーマとか考える気にもならんけど
ジェンダーやら体型やら家族愛やら人種やらなんやかんや絡めて、下ネタ、本格アクション、SF、コメディにヒューマンドラマに──
なんでもありかっつーの。
いや、なんでもありが魅力の映画か、そもそも。

その魅力が自分にはわからなかったってことかな
好みって人それぞれやし、しゃーないしゃーない。
うん、この映画らしいバカバカしい結論。
いいんじゃない?こんなもんで。
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