おぢさん

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのおぢさんのレビュー・感想・評価

3.6
嵐を呼ぶ!!モーレツマルチバース!

マルチバースとか言うから、なんとかドクターとかを想像してしまうとえー?となりますのでご注意を。
冒頭に書きましたが、マルチバースのあれこれはまさにクレヨンしんちゃんの映画みたいなドタバタ感。
めちゃくちゃ変なんだけどその世界の理に割と馴染んでいく主人公と家族たち。

主人公のエブリンはADHDがある設定らしいのですが(初期はその症状によってマルチバースを行き来できる設定だったらしい!)監督のダニエル・クァンはADHDについて真摯にリサーチした結果、自分もADHDであることが判明したんだとか。

そんな設定を踏まえてみると、色んな要因(移民、ADHD、LGBT、年齢、ジェンダー…)で生きづらい人たちへのエールのようにも思えます。
人生ハードモードとはよく言ったものです。だけど、1人でも生きづらさを補ってくれる人がそばにいたら。
それってめちゃくちゃラッキーだなあと改めて気付かされます。

ラスト(いや、ラスト以前からADHDのせいでそうだったのかも)まさに「あらゆるものが、あらゆる場所に、一斉に」状態のエブリンでしたが、落ち着いて、今そこにあるものに向き合えるようになった姿が印象的でした。
全体的にはちょっと長いかなぁなんて思いましたが、ミシェル・ヨーの熱演、ステファニー・スーの怪演(駐車場のシーンは泣いちゃう)、そしてキー・ホイ・クァンのウエストポーチカンフーが素晴らしかった!笑
おぢさん

おぢさん