はるか

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのはるかのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

初センチュリーシネマ
マルチバースってワクワクできるからすごく好きだし家族の話も好きだし映像も見応えあるし鑑賞中とても楽しかった。けど見終わった後、思い返そうとすると結局何だったんだ?みたいな気分になった笑

マルチバースって、理想の自分や別の選択をした自分を羨む時はあるけど今のベストを尽くそう的なメッセージを伝えることが多い気がするけど、今回はそういうマルチバースの使い方ではない気がした。

結構ネタバレになるけど…
あらゆる世界を行き来できるようになってしまった娘とエブリンは、全ての出来事が無意味と気づいて、全部投げ出そうとする。そんな無意味な世界で、エブリンの全てを受け入れようとしてくれた夫から少しの希望を感じ踏みとどまる。夫が自分にしてくれたように、娘を受け入れようとすることで、人生どこかに希望があることを伝えようとする。その後の、
娘:たとえ価値のある瞬間があっても一瞬だけだから意味がない
エブリン:だから大切にする
こんな感じのシーンが刺さった。そんなことないとか、価値を増やすために努力しようとかじゃなくて、だから大切にしようって受け入れる姿勢が素敵だなって。暴力じゃなくて優しさで戦うシーン含め、受け入れる大切さみたいなことを伝えたかったのかなって思った。

価値ってなると何を指すのか難しいけど、受け入れることで、相手にちょっと希望を与えることができたり。自分の気持ちが落ち込んでる時は善意さえ嫌になってしまうこともあるけど、受け入れることで希望を持てたり。受け入れることって助け合いにもなるんだなって。

多分これだけだったらマルチバースじゃなくても伝わるけど、マルチバースにしたことで深みでるしおもしろくなるしってことなのかな。マルチバースだからこそのメッセージもあったようななかったような。
はるか

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