無限の可能性を目の当たりにすると、途端に動けなくなってしまう現代病。
間違った道を選択して手遅れになってから後悔するのが何よりも怖いから。
そもそも無限の事象を前に、この人生に意味はあるのか疑問だけが湧いてきたりして。
それより石になってじっと変わらぬ景色を眺めていたい。わかる。
だってこれまで幾度となく後悔して、諦めてきたんだもの。
これからのことは全て不確定なはずなのに、不確定だからこそ、絶望感だけを確かに感じる。
この映画は、愚かにもあの時なんでああしなかったんだろうって過去を振り向いたり、未来への不安で布団から出れなくなったりして、ちっとも今を生きれてない人用の目覚まし時計。
唯、今一緒に居る大切な人に優しく接する。何故これが出来ないんだ?