ニカイドウ

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのニカイドウのレビュー・感想・評価

3.0
長い。これをもう少し短く出来ればもっと楽しめたかも。
耳に付けた機械でマルチバース間を精神移動するエブリン。
本編にはそのような設定があったのか無かったのか…?
これが現実なのか、夢なのか……?
理解に苦しむ。
俺は既にパズルのピースを取り逃がしてるのか?
それとも、ボタンを掛け違えているのか?
考えれば考えるほど難解になっていく…
けど一方で、感覚だけで観ても良い映画のような気もする…
「誰か答えを教えてくれ!!」って、全てを他人に丸投げしたくなる。
けど、多分、ラストまで観ればわかる。
一番大切なものは何か
マルチバースを巡る旅は、きっと自分自身を知る旅。父親は理解しない。付き合うのは男女。白人はいけすかない。自分が一番頑張ってる。全ての偏見は、マルチバースを巡る度に、自分の弱さとなって帰ってくる。

彼女の名前はエブリン・ワン。

ただ1人のエブリン。
彼女の心の物語。ただ1人の彼女を観る映画。
自分の弱さを認め、偏見を外して、愛を持って相手を理解し、愛を持って接する事が出来れば、家族の見え方、しいては世界の見え方が少しは変わるかも知れないよ。と。
そして、彼女の名前はエブリン・ワン。
エブリワン。私達一人一人。

………合ってるか不安。ものすごく不安。
もしかしたら、この不安がアカデミー作品賞に選ばれた理由なのかも知れない…
さすがA24。観る側に嫌な感情を残す演出。笑
けど、この映画には、お下品トリップムービーとしての側面も。いや、そっちが多分メインや。
次は何も考えずに観てみよう。
…そう考えた時に、140分は長いのよ。
最後に。
偏見がテーマながら、LGBTQへの配慮シーンの挿入がストーリーの本筋から外れた部分に限定されているのが面白いと思った。
この映画を観てLGBTQシーンを叩くのはあまりにも粗探しに思えるし、逆にこの映画が面白くない理由は断じてLGBTQ配慮のせいじゃないと俺は思う。
ニカイドウ

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