「なんでも、どこでも、いっぺんに」
頭の中で考えた壮大でとりとめない発想、ふとした下らない思いつき。その全てを詰め込んだ「カオス」と評するのが妥当な作品。
…かと思ったらその根底にあるのは…今を生きる私たちに必要な話だったのかもしれないと思わせてくれる普遍的・哲学的な帰結。
見ごたえのあるカンフー主体のド派手アクションにマルチバース・量子論のエッセンスを加えて、下劣でハイな笑い要素もありで…その全てに等しく意味がないし意味がある。
だからたまには雑踏の息づかいを感じてみたり、故郷の家族に顔を見せても良いかもしれないと、そう思った。