爆裂BOX

ウォーハント 魔界戦線の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ウォーハント 魔界戦線(2022年製作の映画)
3.5
第二次大戦中を舞台にしたオカルトホラーアクションです。機密文書を乗せた連合軍の輸送機が森林地帯に墜落し、その捜索任務にあたるアメリカ軍の兵士たちが、輸送機を発見するものの森に住む得体のしれない何かによって次第に狂気に囚われ、殺されていくという内容になっています。
こういうミリタリー物に在りがちですが、みんな似たような格好してるのでキャラの区別がつきにくいですね。人数も多くて誰が主人公かはっきりしないまま進んでいきます。
薄暗い森の中で、吊るされたドイツ兵たちの死体を発見したり、謎の女に誘惑された兵士の体に徐々に疱瘡が出来たりと、静かながら不気味な雰囲気が漂う展開は結構引き込まれました。アクションシーンは最初の方でドイツ兵たち数人が襲撃してきて銃撃戦繰り広げる所くらいかな。
墜落現場で乗員の兵士が襲ってきて、倒して服を開くと奇妙な呪文が書かれて身体を縫い合わされている所や、リーダーの軍曹がブタを仕留めて焼いて食べてたら、実は仲間を焼いて食べていたと気づくシーンは良かったですね。
森に棲み、兵士たちを惑わせて襲いその血を集める3人の魔女が登場しますが、中盤位から姿をハッキリ現し始めますが、全身が大量のカラスに変わって飛び去っていくシーンは「バイオハザード ヴィレッジ」の三姉妹彷彿しました。クロスボウ使って直接的な攻撃仕掛けて来たりもします。
魔女に殺されたり、惑わされて狂気に陥って殺し合いしたりして次々兵士は死んでいきますが、キャラ立ってたの軍曹と密命を受けた特務兵のウォルシュだけで後は誰が誰かはっきり掴めないうちに次々死んでいって、気づいたら二人だけになってましたね。隊員が減っていってウォルシュが主人公に位置すると気づきました。
ウォルシュに密命を与えて魔女のある秘密を探る少佐役でミッキー・ロークが出演してますが、指令所のテントで指示したり調べてるだけかと思ったら終盤森に来て主人公の危機をマシンガンぶっ放して救うおいしい活躍見せてくれましたね。テント出る時の「ちょっとブーツを汚してくる」という台詞かっこよかった。「プリズン・ブレイク」のロバート・ネッパーが捜索隊を率いる軍曹演じてますが、最初は頑固な軍人という感じだったのが魔女に惑わされて狂気に囚われていく役柄を演じてます。
終盤のジョンソン少佐・ウォルシュと三人の魔女との戦いは画面が薄暗くて見辛いのが残念でしたね。主人公二人もガスマスク被ってどっちがどっちか解り辛くてちょっと混乱しました。
ラストのオチもちょっとした驚きがあって個人的には好きでした。今度はドイツ兵たちが…
戦争アクションとしてはアクションシーンが少なかったり見辛かったりで不満はあると思いますが、鬱蒼とした薄暗い森の不気味な雰囲気や魔女に寄って凶器に惑わされ一人づつ殺されていく展開などB級オカルトホラーとしては結構楽しめました。