シネマ細胞

テオレマ 4Kスキャン版のシネマ細胞のレビュー・感想・評価

テオレマ 4Kスキャン版(1968年製作の映画)
4.0
聖性とは社会と相いれず、社会を内部崩壊させてしまう劇薬なのだと。
それ故タブーなのだと。

そんな定理(テオレマ)を、静かなる前衛タッチで描いていく。

エンタメやドラマツルギーを求めてこの映画を観てもあんまり意味がない。
それは後期ピカソにデッサンの正確さを求めるようなものだし。

だからと言って、蘊蓄や深読みが必要な映画かと言えば、そうでもないように思える。
ただ、イメージを楽しみ、論理のジャンプに高揚する。その点においても、どことなく寺山修司的でブニュエル的なものを感じるのでした。
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