このレビューはネタバレを含みます
何を言ったらいいのかわからない。
けど、何かが刺さって、取れないんだ。
個人的な好みは『天気の子』だなとは途中で思ったけれど、それ以上の「何か」が頭から離れない。
何でもかんでも「表」と「裏」があって、全てに「反対」が存在する。
「そう思ってたことだってあるけど、それだけじゃないんだよ」
環さんの言葉が、きっと全てで。
思うことがたくさんあっても、その先にあるのが「だいじ」と言う気持ちなのであれば、本音をぶつけてもいつか分かり合えるし、ちゃんと伝わっているのかもしれない。
すずめと環さんの関係はきっと彼女たちにしかわからなくて、解ろうとすることだって野暮で。
立ち入らず、「闇深ぇ」で終わらせた芹沢くんだからこそ上手くいったんだろうなぁ。
「不満があるなら全部話して」「話してくれないなら友達じゃない」
たまに聞くけど、それって本当なのかな。
わからないことはたくさんある。絶対許せないことも、譲れないこともある。
それでも手を取り合えることって、たくさんあるんじゃないかな。
「死ぬのは怖くない」「生きるか死ぬかなんて運だから」
そう言っていたすずめが「死ぬのは怖い」「あなたと生きたい」そう言った時に本当に、心にきた。
生きる上で、「この世界」への執着って本当に大切だから。
そこに救いはないんかい!!!とは思ったけれど、だからこそ「あの子」に伝える言葉には、重みがあった。
わたしたちはないものばかり目を向けてしまうけれど、本当に何もないのか。
少し、考えてみてもいいかもしれないね。
「いってらっしゃい」と「いってきます」。
どれだけの想いが、あの日流されてしまったんだろう。追い出されてしまったんだろう。
私も多少なりとも影響があったから、エンドロールでたくさん思い出したことがあって、少し頭が痛かった。
君と生きていたい。その願いが、何よりも大切なのかもね。