はるまき

すずめの戸締まりのはるまきのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
4.4
無限に膨らませられそうな題材、敢えて最小限まで削り取ってすずめの物語を紡いでいく。ミミズが来ると活発化されていく街の様子も、何か伝えたいことがあるのだと汲み取れてグッときた。はっきりと地震、津波、災害を明示して、ボヤかさない辺りに強い思いを感じる。

前作とはうってかわり、野田さんの歌が前面に出た映画ではなく、あくまでスパイスのひとつとして活かしてるのもよかった。劇伴も携わってるんよね、詞がなくてもやっぱり天才だなあ。

松村北斗くん顔好きなんだけど、声だけになるとたまに添い寝系VTuberみたいになっててちょっと気になった笑 すずめ役の原さん声のお仕事初ですか?上手すぎてびっくり。冒頭から引き込まれる演技と息遣いが天才でしたありがとう。
→2回目の視聴で全然違和感なかったので、あえて後半はそういう演技をしてたんだと気づいた。遠のいていく自我があの演技に集約されてたのかなと思うとめちゃ納得。


グランドシネマサンシャインにて。関西民なので内心エキスポの勝ちだろうなんて思ってたら、同じくらい大迫力で満足。てか、イスとか設備ほぼ一緒じゃない?逆に違いがわからんかった。

→この映画ほんとに泣きすぎてしんどい。。なんでだろうなあ。なんやかんやで人が好きなので、人と人との繋がりを描くって題材にとても弱い。


→地上波で鑑賞!
新しく気づいたところもあって面白かった!道中防波堤が写ってたり、やたらと立ち入り禁止区画、工事中?の場所があったりと、復興とは言いつつ完全に元通りとは行かない被災地の現状を表してて来るものがあった。何回みてもこの映画は泣いてしまう。すずめが、ここが綺麗…?っていうシーン、憎むべきは土地じゃないのにな。辛い記憶とリンクしてしまうこともあるのかなと思った。

行ってきます。行ってらっしゃい。挨拶っていいね。限りある命を明日も生きようと思います。原画の特別映像も良かったあ!スコア上げました。
はるまき

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