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すずめの戸締まりのrexsolusのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
3.1
「君の名は」では描画の美しさが印象的だったけど、あれから進歩してないどころか、ハードルが高くなってる分ちょっと雑なところばかりに目がいってしまうのでやや後退してる感じさえ受けた。キャラクターもストリーも宮崎駿の影響がモロに出ているが、その域にまでは届かずアニメオタク向けの作品に収まってる。スマホなど現代風小道具の扱い以外に特に目新しいところがないのも残念。今回は現実世界での震災をモチーフにしているので、大きな被害をもたらした自然災害と我々はどう向きあうべきなのかについて、隕石落下という架空の出来事に対するよりさらに深い考察が必要だと思うが、それも不十分。現実に基づいたお話の方がより非現実的になってるという不思議。黒大臣?に取り憑かれたおばさんが鈴芽に、一度発してしまえば決して元の関係に戻れないであろう本音を吐いてしまうシーンも意味不明。そう簡単にお互い本音をぶつけ合って前より仲良くなりました、になるかな? 新海誠監督にはアニメファン以外にもアピールできる普遍性を獲得できる可能性を期待していたが買い被り過ぎだったか。
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