さき

すずめの戸締まりのさきのネタバレレビュー・内容・結末

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

すずめとたくさんの冒険をした。スペクタクルだった。
最後は、感情が込み上げてきて、涙が止まらなかった。

新海さんの作品は、どれも好きだ。どれが一番好きかなんて、ファンとしては決められない。ただ、メッセージは回を追うごとに、まっすぐ、とてもストレートに伝えようとしている。希望を紡ぐ物語。

個人的には、物語のマスコットが出てきて、新海作品にファンタジー要素が追加され、とても嬉しい。

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追記

新海誠監督は言った。これは「場所を悼む物語だ」と。私はこれまで彼の描く都会の風景が、この上なく好きだった。東京への憧れは、きっと新海さんのせい。一方、今回のすずめの戸締まりでは、不思議と街の「きれい」は消え、代わりに、地方での、生の営みが、人とのつながり、が丁寧に描かれていた。いろんな人と出会い、思いに触れ、好きを抱きしめていく、過去の思い出を大切にしながら、未来へ向かって。希望はあるよ、と優しく伝える物語。

きっと、新海監督はたくさんの世代を楽しませるために、エンターテインメントとして動とハラハラドキドキを詰め込んだのだと思う。昔の、静けさや孤独、切なさを手放して。だけど、根底に流れているのは、きっと変わっていない。

私は何を受け取ったんだろう。映画館の扉を開くと、明日も頑張ろう、素敵な映画だったな、と思えた。
さき

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