赤ラム

すずめの戸締まりの赤ラムのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
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「このへんって、こんなに綺麗な場所だったんだな」

311から11年経ち前に進む人たち
それでも震災を知る人からすると、前はもっと美しかった
そう思うのだろう

「いってらっしゃい」が最期の会話になった人
その大切な人のいない景色が美しいなんて思えない
自分が死ぬよりも大切な人が帰ってこない方が怖い

震災で言えなかった「おかえり」がラストにあるのがまた良い


宿屋やスナック、東京で行き交う人のシーン
やはり人のいる所、人の繋がりを感じれることは素晴らしいと思った
自分にもきっと大切な人がいる

震災から時間が経って自分も歳を重ねた
まだ被災地に行ったことがなかったので、一度行きたいと思った
その土地を
そこにいる人を
そこに生きていたであろう人を感じるために


「今は暗闇の中にいる
でもいつか人を愛し、人から愛されるようになり、光の中で大人になっていく」

被災した人がその時に
暗闇にいる人が今
かけられたかった言葉だろう

自分は自分自身が救う
きっと大丈夫だと
赤ラム

赤ラム