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すずめの戸締まりのこんにちはのネタバレレビュー・内容・結末

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

すっごい評価が難しい作品だった。

シナリオの「表」の部分。
戸締りや地震発生のギミックはシンプルでわかりやすいし、ロードムービーにすることで過去2作と違いシチュエーションやキャラがコロコロ変わるのも楽しい。
伏線の仕込み方もスマートだし、ミッドポイントと終盤の盛り上げも、シンプルに感情を揺さぶられた。

ただシナリオの「裏」、テーマ性の部分。
日本各地に残る廃墟と、震災というテーマは明確に噛み合っていない。
(別に各地の廃墟は震災の影響で起こったものではないので)
一本芯の通ったメッセージ性があるというよりは、シナリオ後半で震災テーマが急浮上してくるような印象。
すずめの内面描写(震災によるトラウマ部分)も足りておらず、過去のすずめと現在のすずめが、同じキャラクターには見えない。

3.11という扱いが難しいテーマに切り込んだ製作陣の覚悟は凄いと思うものの、その描き方にはもっとやり方があったように感じる。

ただ表面部分は凄く面白かったので、最終的には「賛」寄りの感想。
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