ともえさん

すずめの戸締まりのともえさんのネタバレレビュー・内容・結末

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

これほど頭に「?」が浮かぶ映画も珍しい。

【?ポイント】
?①序盤に草太が椅子になるが、なぜ椅子になったのか不明。椅子はすずめにとって母親の形見であるため、要石という重要キャラが主要キャラを"母の形見"という特別なアイテムに変えてしまったのなら何かしらその理由が欲しかった。草太とすずめの母のつながりなど何もなくて残念。わざわざ椅子にする理由があったのか。母との時間も一緒に過ごしているという描写なら正直読み取りづらい。

②ダイジンが煮干しを食べたあと、草太に「オマエ邪魔」と言って椅子に変えるが、なぜ草太に嫌悪感を示したのかがわからない。

③無駄なキャラが多い。みかんを運んでいた娘とスナックのママとその子どもたち。そして叔母さんの会社の人。ダイジンのいる場所(扉が開く場所)にすずめたちを運ぶためだけに登場。彼らがすずめたちのしていることを理解し評価するという場面もなく、彼らとの対話からすずめが大きく成長するわけでもない。スナックのママの子どもたちと遊ぶシーンも尺を取るためだけに描いたのでは?と思うほど。会社の男は遠くから扉を閉める手伝いみたいことをやってくれるのかと思ったが、何もなし。ただおばさんの事が好きなだけ。

④サダイジンが叔母さんに乗り移った経緯が不明。サダイジンが悪者キャラなら少しは理解できるが、その後ミミズと戦っていたので悪キャラではない。そういうキャラがなぜそのような行動に出たのか。

⑤サダイジンとダイジンが少し戦った理由が不明。

⑥サダイジンがなぜ猫の姿で現れたのかが不明。

⑦サダイジンが病院に現れ、草太のおじいちゃんから声をかけられていたが、戸を閉める者たちとの関係が最後まで不明。草太が要石(猫)と自分たち一族の関係を理解する描写もなく、全く理解できなかった。

以上「?」と感じたポイント


以下気になったところ

【気になったところ】
①冒頭のすずめが草太と出会い、立ち入り禁止区域に入って行ってから「イケメンの人〜」と声をあげたり戸締りの前後の発言がなんともイタイ感じで観ていて恥ずかしくなった。

②すずめの成長が感じられない。

③すずめとすずめの母との描写が椅子を作るシーンだけであるため、すずめがどれだけ母を想っているか、叔母さんの苦労を読み取りづらい。

④冒頭のチビすずめと正体不明の人物が出会うシーンが将来の自分であると簡単に予想できてしまう。何もおもしろくない。

以上気になったポイント。


しかし扉が開いてミミズが現れ、地面に落ちたら地震が起こるという設定は面白いし、テンポも良かった。何より映像が綺麗なので上記に述べた「?」や気になるところがあってもなぜか楽しめた気になる不思議な映画。
ともえさん

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