ユバ

すずめの戸締まりのユバのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
4.3
環さんとの自転車のシーンがなんかグッときた
あとは普通に常世での小すずめとのシーンで涙
原菜乃花はやっぱり声だけでも信用できる演技(罪の声の時から好き)
松村北斗は声自体はいいんだけど声の演技となるとあんま好きじゃなかったかもしれない。

題材をもう少し抽象的にぼやかしてくれたら良かったんだけど直接的過ぎたから、結構最初から避けては通れない話があるなと分かっちゃったし、辛いものがあった。

ダイジンの声の可愛さと怖さが表裏一体 共存してる感じが素晴らしいバランスの声で良かった。
要石は元々人であったとして、ダイジンは人柱にされた子どもなのでは。逆にサダイジンは依代?としての猫の姿が不自然なほど大きいので老体で要石になったのかな。
ダイジンは要石の役割をしてない時でも、スナックで化けることが出来たり、神様のままだったから、完全に常世の者になってしまっている。草太さんは1度要石になって常世に行ったけど、草太の記憶を持つ鈴芽が呼んだから戻ってこれた。
ダイジンの人間の時を記憶している人はもういないくらい昔に、要石になったのかもしれない。
サダイジンとおじいちゃんの間にも知られざるもう一つの物語があったっぽくてワクワクする。
とするともしかしたらサダイジンはまだ現世との繋がりが少しあるのかもしれない。

環さんが操られる展開に違和感あったけど、ダイジンに「うちの子になる?」と言ったことを忘れてる鈴芽に「うちの子になる?って言ったじゃん!」「そんなの覚えてない」って会話させるため って考察を見て納得した
途中でちょいちょい入る曲の声も良かった。

旅中わらしべ長者。
行く先々の客足が良くなったのは何か力が働いたんだろうけど誰の能力だったんだろう

東京に目立った廃墟なんて無くない…? 奥多摩とかにでも行くんだろうかと思っていたら 閉じ師日誌で黒塗りにされるのも納得の場所で、なんかちょっとありそうで、よく考えられているな…と思った

命懸ける程草太を好きになったのが分からないって感想をちょいちょい目にしたけど、鈴芽の行動原理はそこだけじゃなくて過去の自分を救う、ひいては未来の自分のためとも言えるところにあると思うので、批判してる人達はそこのところまで考えて欲しいと思ってしまった。
鈴芽が扉の向こうに現れることは12年前から、いつの時空にも普遍的に決まっていることだしね。
別に恋愛の映画では無いと思う。

被災地を綺麗と言った非被災者。

個人的には分かりやすい話だと思ったんだけど、伏線あったり、ちょっと頭働かせて見ないと分からない部分もあるから、私は考察とか大好き人間だからちょうど良いくらいだったけど一般受けはしないのかも、と思った
天気の子を見ていないので三部作で比較出来ないけど、君の名は。は時系列とか物理的に考えることがあって、戸締まりは言葉とか心情について考えなければいけない作品という印象を受けた。

後戸の鍵、309号室の鍵、自転車の鍵

edの少しタッチの変わった描写で、出逢った縁を大切にしていることが伝るの涙。

人はいつか死ぬ、けど少しでも生き永らえたい。
ユバ

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