よしおスタンダード

すずめの戸締まりのよしおスタンダードのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
3.0
No.4018

『途中から松村北斗だというのを忘れてしまうくらいの、名演だと思った』

『相変わらず東京の描き方、場所選定のセンスが素晴らしい。まさかあんなところをチョイスするとは!!』

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鈴芽が草太を好きなのはわかったから、それなら普通に恋愛映画を撮ってくれw。

マジで大げさなんよ・・・。
どんどん話が壮大になっていくというか、いろんなものを背負いすぎというか。。

鈴芽のように、自分で行動を起こして過去と対峙できた人はいいけれども、

今でも震災によって心身に深い傷を負っている人や、その傷を取り除くためになにをしていいのか分からない人たちはたくさんいるわけで

(現に、能登半島地震が発生したばかりで、日本の震災・災害は、常に現在進行形である)

そういう、現在進行形で苦しみ続けている人たちにとって、この映画は何をもたらすのだろう・・・。

厳しい言い方だが、何ももたらさないと思う。

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後はお馴染み、美男美女しか主役になれない問題。

草太が高身長イケメン大学生じゃなくって、冴えない非モテだったら、あるいはいっそのこと、小太りのオッサンだったら、鈴芽の行動は変わってしまうのか??

「閉じ師」を好きか、好きじゃないかで行動基準が変わってしまったらダメだろうw

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そう、この映画で、しかもこの重すぎるテーマを扱うには、一番取り入れてはいけない要素が、恋愛なのだ。

主人公が、「母を亡くした女子高生」ではなく、「孫を亡くした祖父」や、「子供や妻を亡くした中年男性」ではダメな理由を、

マジで教えてくれ!!!!

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新海監督!! 

一回、「秒速5センチメートル」のような、余白に溢れたリアル恋愛路線に戻ってみませんか??

秒速を見て、ボロ泣きしてたあの頃の自分に、会いたいです!!!