すえ

夏へのトンネル、さよならの出口のすえのレビュー・感想・評価

3.7
記録

疲れたな、よーし中高生イチャイチャアオハル映画でも観てやろうじゃないか、とスマホを手に『夏へのトンネル、さよならの出口』を再生。原作は未読。
俺はまだ学生だというのに何故こんなにも遠い過去のように感じるのか、まぁ当然こんな青春なかったのだが。

内容や展開は、あーうんそうねはいはい、と一蹴してしまいたくなる。n番煎じ、もう味がしない。基本の流れはこういう系(中高生イチャイチャアオハル映画)と同じで、ちょこっとスパイスがあるかなというくらい。SFチックな展開も意外性があると感じるが、やってることは大体同じ、期待はしてなかったけどそこが残念。

黒髪ロング容姿端麗サバサバクール女子、それでいて笑うと可愛いし素直で一途、好きに決まってるだろうが。こんなものほとんどズルだ、大好きだ。それに比べて主人公の魅力がほぼない、何かの闇を抱えてそうな顔の良いただの陰キャ。この2人が恋に落ちるのは、あの日の俺たちの理想であり、妄想。こんな恋はないから1人で映画でも観とけと、夢見がちな高校生の自分に伝えてあげたい。

抜群に良かったのが描写と演出。風景描写は現実に近いが現実的すぎず、アニメ的でもあって、上手く中庸をとれていた印象。色彩感覚も良く、観ていて飽きなかった。
特に光と水の描写が飛び抜けていた。光は、登場人物の感情の表現を補うように、翳ったり晴れたり、とにかく巧みだった。水はCGかな?そうじゃないと意味がわからないくらい美麗だった。
ちょっとした演出(ひこうき雲やジンベイザメ)でも、2人の行く末を示唆するように使われていたり好きだった。

総じてアニメーションはかなり良かった!CLAPにはこれからも頑張って欲しい、俺の大好きな『映画大好きポンポさん』を手がけたところでもあるから、応援していきたい。

同い年の女の子が、自分を好いたまま年上のお姉さんになっているなんて憤慨ものである。ズルい、ズルすぎる。俺にも、、俺にも…

2023,265本目 10/9 AmazonPrime
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