原作リスペクトを感じる。
静かでシンプルだが、人生疲れた時に見ると一つの答えになるだろう。
映画や小説は、時に、最高の人生相談相手だと、私は思う。
PotCのディヴィ・ジョーンズ役が恐らく最も著名なビル・ナイが主演を務める。う〜ん素敵紳士。やや少女漫画の王子的偶像w
恐らくは同じ思いを抱いている我が父、認知症が入り始めた祖母、主人公ほど迷ってはいないがいずれ死ぬ自分、そして自分が置いていく者のことを考えては、泣ける。
こんなにも心細く虚無を恐れるのは誰もが同じか。幸福とは愛だけでなく誇りでもあり、自身を含め、誰を守れたかに拠る。
誰にも告げずに鞄に仕舞われた致死量の睡眠薬、よくわかる。飲まないよ、飲まないけど。私もああするだろうな。
器のない息子や後任はともかく、若い二人の部下は十分な洞察力と愛と正義だった。彼らがいたからこそ。そして親子だからどうしようもないこともあり、隣り合える他人こそが自分個人を支えてくれるものだったりする。
私は前半のほうが響いたが、全編通して啜り泣く声が聞こえた。
それにしても、英国は日本と同じ島国なこともあってか、国民性など文化がよく似ているのだと改めて思わされた。