1953年、末期ガンを宣告されたロンドンの市民課長ウィリアムズ(ビル・ナイ)は、憔悴し無断欠勤するが行き場が見つからずにいた。そんな時、偶然に出会った部下のハリス(エイミー・ルー・ウッド)と食事を取り、彼女の明るく前向きな生き方に魅了される。
人生ベストムービーの一つ「生きる」の英国リメイク。
最初は、なんでリメイクしちゃう?と思ったものの、意を決して観てみると、第2次大戦後の英国の雰囲気に、ビル・ナイの枯れた演技、普遍的なストーリーが実におさまりが良く、違和感なく鑑賞できた。
序盤のお堅い役所の様子はちょっとデフォルメし過ぎにも思えたけど、実に効果的に終盤に繋がっていった。
オリジナルでは公園作りの過程と通夜の会話劇がかなりの見せ場になってたけど、本作ではミス・ハリスに打ち明ける会話場面が印象的で、“生きることなく人生を終えたくない” というセリフとともに、みるみる表情が変わっていくビル・ナイの演技が凄い!
どの作品でも個性抜群だけど、この作品では逆に個性を消した名演技を見せていた。
そして、やはりブランコのシーンは手堅く感動的!十分に感動を呼ぶ成功リメイクだった。