東京2020オリンピックをアスリートサイドから追ったドキュメンタリー
多分、大方の人の望んだ公式ドキュメンタリーではなかったのだろう。実際、公式でありながらほとんどメディアにプッシュされた印象がない。普通は、公式ドキュメンタリーといえば、競技の結果や、それに一喜一憂する人たちが描かれているものだと思うが、そんなものはほとんど出てこない。
ここに記録されているのは、アスリート個人そのものであり、アスリートが競技に向かう背景であり、さらには競技がオリンピックに採用される意義。個人と言いつつも、世界的なイベントだから、政治や社会情勢に翻弄されることは避けられない。それらはとても興味深かったし、そこから浮かび上がる、オリンピックそのものの存在意義を、改めて問いかける内容だったと思う。
女性、特に母となったアスリートが多くフィーチャーされていたのが印象に残った。