Miver2

ダイナソーJr./フリークシーンのMiver2のレビュー・感想・評価

5.0
「ダイナソーJr./フリークシーン」「実演!バグ」を続けて観ました。

前者は3人の人間性や関係性を小気味良く描いて行く事で感じられるバンドの歴史とその根本を存分に楽しむ事が出来たし、後者はしなやかさと重厚さを兼ね備えたキレッキレの爆音を浴びながら楽しむ事が出来て最高だった♪

バンドの歴史と3人個々をしっかりと丁寧に掘り下げて描かれていたのがとても見応えあって、語られて行く数々のエピソードがとても面白かったし、その生き様と歴史を語る事でバンドの根本的な所に触れる事が出来る素晴らしい作品だったな。

バンド活動初期の頃のエピソードが笑える所もあり、爆音に関してはそこから始まってるんだなと思って観れたのが良かった。
あとそれぞれの鳴らし方の話がとても好き。

途中で91、2年の事を語る場面があったけど、そこはリアルタイムで聴いてたりしてたから、懐かしさもありつつのその背景になるほどなあ...と思った。
そしてソニック・ユースやニルヴァーナが出て来ると、嬉しくなる自分がいたりもした。

91、2年の当時の音楽雑誌をよく読んでたし、渋谷公会堂とかで3日間演ってたりしたよなとか、あと当時東京から夜行電車で新潟の実家に帰る時に「Where You Been」聴いたりとかしてたから、ダイナソーJr.の音楽は当時の景色に焼き付いてるんだよね。

バンドの関係性が壊れて行くその過程は痛々しくて、離れて人生の苦さを思い知るように感じられた所もあって切なくなったけど。
でも再び集まってバンドを演る事で浮き彫りになる確固たる信念、絶対的な強さを感じる事が出来たのがとても良かった。

再結成後の展開ではマイブラのケヴィン・シールズと共演する場面がホント最高だったなあと。
ケヴィンとJの2人のギターの格好良さ、あの凄さマジで最高過ぎたし、最強だよなと観ていて実感せずにはいられない凄さに溢れてた。

バンドとして登り詰めて行くその過程での破綻から、3人が再び集結してからの再生の過程をとても丁寧に、冷静な視点で様々な物事を捉えて映し出していたように感じられたし、何よりも現在が一番の充実期である事を実感出来る素晴らしい作品だったなと。

バンドの根本的な所を語られて行く所で絶対的な存在感を実感出来たし、とある所に捉われずに地道に活動して行く中で感じられるその輝きは、バンドとしても人としても、時代を超えた所で感じられる凄さに溢れていたのが最高だった。

バンドの歴史とメンバーの関係性、個々の人柄をテンポ良く描きながら、観ていてあっという間で、終わりがやって来た時にはもっと観ていたかった。
でもそれは今後の活動が楽しみである事を見据えた上での終わり方でもあったから、素晴らしかったな。

「実演!バグ」はDVD発売当時に今は亡きシアターN渋谷で上映されたのを観に行ったし、DVDも持ってるんだけど、「ダイナソーJr./フリークシーン」を観た上で改めて観ると、より深く響く物があるし、何よりもあの爆音とキレッキレの演奏があまりにも最高過ぎて。

「ダイナソーJr./フリークシーン」「実演!バグ」共に、その一音を鳴らしたり、響き渡るあの格好良さがあまりにも最高過ぎたし、しなやかで重厚感のあるキレッキレな演奏とバンドのウネリ具合の凄まじさを爆音で体感出来たのがとても楽しかった。

「ダイナソーJr./フリークシーン」はバンドの歴史やその格好良さを知るには最適だし、観終えると今後の活動がより楽しみになる素晴らしい作品だったし、「実演!バグ」と一緒に観るとよりダイナソーJr.の魅力と凄さを存分に堪能出来るので、続けて観れて良かったです。
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