1955年、白人女性に口笛を吹いたことで起きたエメット・ティル殺害事件を扱う実話。
アメリカでの公開日は2022年なのでその時点では口笛を吹かれた、リンチを起こすきっかけになった女性も存命。
そっちはそっちでストーリーがあるのだろう。
結末だけは知っていることで、伝記と言ってもスリラー的な見方になっていた。
PG12ではあるけど、後から文章で読んだ惨状に比べるとかなりマイルド。
目玉をくり抜くだの重しをつけて沈めるだの、その辺のキツイ描写は直接は見せてないので、表現を理由に避ける必要はない。
飽きる間もなく展開されるので映画としても観やすいけど、スカッとすることもない。
自分の意識として、いくつか人種差別問題の作品を観たからと言って知った気にはならないように注意している。
当事者たちに向けてどうこうというより、自分たちの立場に置き換えて気をつけるのみ。
子供のころから植え付けられた常識はそう簡単にどうこうできない。
2023/12/15 TOHOシネマズ新宿/スクリーン11