ぶいけー

14歳の栞のぶいけーのレビュー・感想・評価

14歳の栞(2021年製作の映画)
4.7
とある中学校の2年6組の3学期に密着したドキュメンタリー。

とても好き。
特定の誰かではなくほぼ満遍なく関わるスタイルが面白い。
時期的にも特に何かが起きるわけでもなく、だからこそ時系列で追わずにそれぞれの人物を掘り下げられるのが良かった。
家の中にもカメラが入るけど少なくとも編集された映像ではごく自然で、信頼関係が築けているように感じた。
恋愛やら"いじり"やら、赤裸々とまでは言わずとも年齢を考えれば映しにくいことも触れていて良い。

わたしもこうだったなあなんて考えながら観るのはとても楽しかった。
色々な子たちが揃っていて、若い方は特に共感しやすい気がする。

経緯はインタビューを読んで知った範囲。
撮影なんて拒否感がすごい子もいるだろうと思っていたけど、どうやら担任の先生が普段からカメラを回して保護者に色々と共有をしていたらしく、慣れがありそう。
当人がどう思ってるのかはともかく、側から見たらめちゃくちゃ熱くて良い先生。

これもインタビューにあったことだけど、スタッフが男子に軽く下ネタを振ったら後日言いふらされて女子に距離を取られたというエピソードが笑える。

しいて気になる点を挙げるなら、18年撮影で21年公開が短いような。
みんなの高校卒業後が良いかと思ったけど商業的に厳しいか。

2024/4/8 シネクイント/スクリーン2
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