14年間も愛情で育ててきたから憎しみの注意が伝わらなかった。
結末を知っていたからお調子者で注意を聞かないボーの姿にやきもきしたけどそうだよね、彼は何も悪くない子供が子供らしく無邪気であっただけ...
人種差別問題の実話に基づいた作品は数あるけど、この作品はその中でもフラストレーションが溜まって終ぞ消化されなかった。
事実として実行犯のブライアントとマイラスは無罪を勝ち取り自適な人生を送ったし、メイミーは法改正を見届けることなく天に召された。それにこの事件から現在までの間にも数多くのリンチ事件は発生しておりその殆どで黒人が被害者となって苦渋を味わってきている。
70年近く経ってからやっと法改正がなされたとはいえ、作品としては最後に字幕で触れるのみで勝ち取った、逆転をしたという描写がひとつもないんだよな。
ボーの遺体を世界に見せたっていう勇気の行動も作品内では結果を伴うことができず大きな波を作れなかったし。
強いメッセージや意思は感じだけど映画として構成次第でもうすこしよく作れたんじゃないかなとは思うな。
