人としてクソな社会的強者の自業自得な転落劇を張り詰めた空気で重く描くダークコメディ。
外見だけ見てブラックスワンとかに例えられそうだけど、これはあれに出てきたヴァンサン・カッセル側の話。
こういうMeToo運動で散々粛清されたような役にレズビアンを持ってくる辺り、かなり進んだフェミニズムなのかストレートにミソジニーなのか。
しかしこの長尺。これがラストのしょうもなさに生きてくるのが上手いけどムカつく。クレジットの音楽も皮肉がスゴい。人を食ったようなという例えはこの映画に相応しい。
あ、でも最後行き着く先が。。という意図で描かれた舞台(国)のチョイスとしてはちょっと差別的なんじゃないの、と思った。まぁそれ自体も主人公視点の無意識の差別心ってならありだけど。偉そうに民族音楽語ってたからその可能性もあるか。