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TAR/ターのペコのレビュー・感想・評価

TAR/ター(2022年製作の映画)
3.1
試写会にて鑑賞。159分という長丁場。試写会で配られたアンケート用紙に「この映画はハッピーエンドか?バッドエンドか?」という問いがありました。観終わった後で考えても明確な答えは出ませんでしたが、僕はハッピーエンドを選びました。とにかくこの映画は一度観ただけでは全てを理解するのは出来ません。かと言って、もう一度159分観れる気力はもう無い…。
有名オーケストラの指揮者の女性が、重圧や謎の陰謀に苦しみ追い詰められていく物語。指揮者の話なのでオーケストラの演奏シーンが見れるのかと思いきや、演奏シーンは僅かでした。ほとんどが対話劇。中盤からは何者かの陰謀?狂気?幻聴?か分からないようなホラー的な要素が含まれていますが、それも一体何だったのかが分からないまま…。地位と名声を手に入れた主人公のターが、徐々に周囲との不協和音がうまれ、現実と幻聴の世界の狭間でもがき苦しむ姿をケイト・ブランシェットが見事に演じていましたが、正直言ってケイト・ブランシェットじゃなければ159分観続けられなかったかも。「ファーザー」のアンソニー・ホプキンスを観た時と似ている感覚。
「セッション」のような怒涛の展開を期待していましたが、淡々と進み、シーンも急に変わるので話についていくのが大変。そして整理するのが大変。誰かしら何かしら感情移入が出来たら良かったのですが、盛り上がりに欠けるので難しかった。クラシック音楽やオーケストラの知識があれば少しは楽しめそう。しかし劇中で使われている“音”が印象的でした。
最後は意外なところで終わります。もののけ姫出てきた?(笑)
ペコ

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