デニージョップ

TAR/ターのデニージョップのレビュー・感想・評価

TAR/ター(2022年製作の映画)
4.0
「芸術と狂気がせめぎ合い、怪物が生まれる」
ストイックさでも有名な
名優ケイト・ブランシェットを主演に迎えた
トッド・フィールド監督の10年以上ぶりの新作
'セッション'がベストムービーな
自分は似た物を感じて、
えらく前から楽しみにしていた作品!

はー、、?結局何が言いたかったのー?
見終わった直後は頭の中には???だらけ
だからと言ってこの作品微妙だったかもと
1秒でも思った自分を殴りたい🤛
トッド・フィールド監督すみませんでした
浅はかでした

この映画は人種、国、貧富、ジェンダー、
ハラスメントなど、最近何かと話題になる
ことから長年根深いことまで、
現代的問題点をあちこちに散りばめ、
その解釈をすべてを観る者に委ねる作品
(最近こういうタイプの作品多くない?)
難解と言われ、賛否両論が起きるのは
よく分かる構造で、それが何故なのかは明確
ただ、鑑賞後その感想を
語り合いたくなる作品であることは事実
自分自身のこれまで人生で学んできた事、価値観によってこの映画を、特にラストシーンを
どう感じるかは千差万別だと思う
''考えるきっかけ''がテーマなのかな

こういった意味では面白い作品ではあったけど、
'セッション'系だったり音楽映画だと思って、
期待して見に行くと肩透かし食らうよー
(でもクラシックの知識とか無くても面白い)

↓考察
元教え子のクリスタはほぼ言葉のみの登場で、
インタビューのシーンで後ろ姿のみが
映される女性が何カットが入るが、
その人なのだろうとだけ''推測''される
リディアが実際クリスタに
どういう接し方をしていたかも、
被害者の苦しむ姿も、
リディアが罪を自覚して反省する姿もない
あくまで観客は''推測''して判断するしかない
(モヤモヤの演出からクリスタとリディアに
体の関係があったのは明確だが)
当事者ではない者達が少ない情報で
''憶測''だけで''推測''するということこそが、
現代のSNSなどの世界で私たちがしていること
であり、お前らそれに気づけよという
一種のアンチテーゼ?