S4KuYuC1NEM4

TAR/ターのS4KuYuC1NEM4のネタバレレビュー・内容・結末

TAR/ター(2022年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

とりあえず如何様にも解釈可能なメチャクチャ濃い作品であることは間違いない。

キャンセルカルチャーとか♯MeTooなどの動きに代表される人種、民族、性、歴史観などあらゆる問題が散りばめられている。
細かい考察が飛び交うのがよく分かる。

カメラの構図と動きが恐ろしく上手いし、家や建物の撮り方、特にCMみたいな車の撮り方が正確すぎて恐くなる。昔キューブリックに付き添った経験のある監督だから?にしても、10数年ぶり撮った作品がこれかよ‼︎ 嘘でしょ

それとなく、一度観ただけでは見落とすくらいに画面に映り込むサインとか情報量が凄まじい。デヴィッドリンチみたいな謎があちこちに。

そして、あのラストだからこれまた評価するのが難解極まりない印象を残す。考察も捗るわ。

監督曰くだが、解釈は観客に委ねられているということなんだろう。
まず間違いないのはTARのアナグラムが所謂権力に群がるRAT(鼠)と、本来権力とは離れているはずのART(美術)ってことと、この作品はケイト・ブランシェットがいなかったら存在しない作品ということだけ‼︎ 断られたらゴミ箱行きだった企画らしい…凄い潔さでしょそれ

日本語訳だけなんかひっかかるが、好き嫌いはともかく近年稀に見る傑作だった…
嫌いな人でもこれが傑作だと認めざるを得ないでしょう
S4KuYuC1NEM4

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